心のひだをことばに乗せて:2

蝉時雨の歌詞は全体にピカッと光る何かを秘めているのですが、特に好きなのは『ナミダ工場』です。

YouTube:http://www.youtube.com/watch?v=LJSWdkPQHE8

ナミダの工場というものが昔からずっとあって…と歌い出すので、初めて聴いたときは、どんなストーリーが続いていくのかなと思いました。遠くもないし近くもないしと、距離感を楽しんでいるような表現があったかと思うと、いきなり、ほんとは長いこと探してたんだと。そして、ほんとはたどり着けないんだとまで。一体そんな工場があると言ってるのか、実はないんだと言ってるのか、わからなくなってくるようなもやがかかっていく歌詞。

でも、ほんとはそこが蝉時雨の歌詞の光るところなんだと思います。山の中ですっぽり雲に覆われてしまったら、もう、それが雲なのか霧なのかわからなくて、ただ何も見えないという現象しかわからなくなるように、蝉時雨の曲を聴いている間は、聞こえて来る歌詞に振り回されているのです。コンサートが終わって、ある日ホッとしたとき、「あっ」と見えてくる世界があるみたいで。

で、あっと思ったら、解散してしまってました。


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